Digi社のXBee、かなり便利に使える道具だと思うのだが、割とはまっているのが速度。ああいった物に速度を求めるなという話もあるが、実際どれくらい出るのだろうと思って試してみることにした。なお、XBeeといっても802.15.4だけしか使えないOEM RF Moduleで、ZigbeeやDigimeshを使えるモデルではない。また、転送レートを調べることが目的なので、Transparent modeで使っての試験とした。
試験は自宅というごくありふれた環境で、送信元と送信先のXBee距離は40cm程度、WiFiの電波もそれ以外の妨害電波もばしばし飛んでいる状況である。その中でXBeeのボーレートを250kbpsにして、適当なソースをつないでフロー制御なしで走らせてみることにした。設定は8bit/Odd/1Stopとしたので、1バイトあたり9bit分のデータを飛ばすことになる。
その結果だが、数回繰り返したところ、おおよそ12~13kbytes/sec程度の転送レートが出ることがわかった。流れたビット数で108~117kbps、つまり出ても定格の半分程度ということになるだろうか。このテストでは、最大速度を知ることが目的だったのでフロー制御をしていない。そのため、パリティをつけている分欠損データは拾わない(カウントしていない)ものの、データの欠落は山ほど出る。実際に使うには送信側できちんとフロー制御しなければいけないだろう。また、XBeeは無線の制御にCSMA-CA方式をつかっているため、リアルタイム性も保証されない。ビットレートを落とせばある程度の安定したタイムラグを得ることは出来るだろうが、正確なリアルタイム制御をしたければNTP的にラウンドトリップタイムを得たりしなければならいような感じである。
ちなみに、マニュアルによれば、フロー制御をしたくない場合、DI Buffer size(202bytes)より1メッセージを小さくしたりボーレートを下げることを要点としてあげている。
簡単なテストではあったが、割と勘所はつかめた気がしてきた。ひとまず、CTSを握って制御してやることがまず第一のようだ。
引き続き開発。
追記:その後、CTSをきちんと処理するようにした結果、目視する限りビット落ち無しで、8k~9kbytes/sec程度のスループットが出ることもわかった。鉄筋コンクリートの壁を数枚隔てたくらいではほぼスループットは落ちない感じ。ビット落ちがきわめて少ないのは大変有り難い。
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