身の回りでちょっとした自転車ブームが起きている。というよりも半ば自転車ブームの起きている人の中に吸い込まれたような状況なのだが、相対的にはどちらでもいい。ともかく今や周囲数人が新しく自転車を買い、東京都内を便利に移動し始めている。
そんな状況になり、身内まで自転車を買ってしまったのでこれではブームに乗らざるを得ない。そして私は自転車は嫌いではない。その上、これまでになく快適に移動できそうな予感もする。さらに運動になって長年の座り仕事による腹回りの堆積物が少しでも減るのであれば願ったりかなったりである。
そうして若干の紆余曲折はあったものの、ついに自転車を買ってしまった。いわゆるロードバイク、ロードレーサーと言われる類のものだ。もちろん新品で良い物を買う余裕はないので、知人のつてで適切なサイズを測ってもらい(*)、その上で中古車を買ってきたので、新しくというには若干の語弊があるがそれはさておき、買って大正解、大変良い感じなのだ。
まずちょっと走るだけで割といい運動になる。もちろんこれは普通の自転車でも当たり前のことなのだが、ロードバイクというのは盗難や錆びなどから保護するために一般的に家の中に保管する(ということになっているらしい)。家の中に保管している自転車をわざわざ表に出すには手間がかかる。ということはその分、ちょっと長い時間走りたくなる。結果、運動量が増えるというカラクリが働く。
それに加えて、普通の自転車とは比較にならないほどの各所フリクションロスの低さ、車体の軽さ、力の入りやすさによって、長い距離走ることがあまり苦で無くなったことも大きい。これまでの自転車であれば5km走るのにはちょっと抵抗があったが、新しく買った方なら20km以下なら近所のように思える。外れの方だが東京23区内に居住する私にとって、移動が20km半径まで拡がったというのはほぼ東京全域移動可能になったに等しい。これもだいぶ大きい。
と、だいぶ嬉しくなっている状況ではあるが、最近は自転車対歩行者の事故が多く取り沙汰されている。自転車ユーザの増加もあるだろうし、ぼんやりしている歩行者が増えたのかもしれないが、いずれにせよ事故になれば大事である。いくら安全に走行している自動さでさえ走行距離に対して一定の割合で何らかの事故を起こす、という統計があるのだが、自転車も同じであろう。早急に対人対物保険に入る予定だが、調べると保険会社は2004年頃から次々と自転車保険を取りやめていてわずか数社が残っている程度のようだ。スピードの出る自転車は自賠責保険なりなんなりを強制してもいいくらいだと思うのだが、このあたりの法整備は今後の状況を見ていきたい。
さてさて。
(*)測って貰った結果、元々そうそう足が長いわけではない上に腕が長い、つまり腰下と腰上の比がアンバランスすぎて既製品の車体でちょうどマッチするのなんか無いぜ、というお言葉を店員から頂戴してしまうという憂き目にあってしまったのだ。中古車で寸法的におおよそマッチした車体があったのは幸運以外のナニモノでもない。