Archive for 6月, 2007

会社運営の難しいところ

Posted by ゆのじ on 6月 28th, 2007

会社を作ってみて1年以上経過した。その間、いろいろと思うところがあったが、一番大きいのは1年くらい会社回すのは、規模さえ問わなければ何とでもなるけど、精神的にストレスにならないように割り切るのは結構大変、ということのような気がする。

私には、「人間誰しも目的やキャリアパスを持っていて、何かがしたくて動いているものだ」という思いこみがどこかにあった。しかし、いざ雇用する側の立場でいろいろ見て話して考えた結果、この考えが万人に当てはまらないということを認識せざるを得ないだろう。いや、このような思いこみに適合する人なんてほとんどいない、ということを認識するべきなのだろう。

目的へ向かって進もうという意欲のない人と仕事をするには、その人に短期的な目的を都度与えてやらなければならない。適切な目的指示がなければ大きな自己改善は望むべくもない。何に気をつけるべきか、空気のように常識だと私が認識していることも一つ一つ教えなければならない。

そういうことを考えてみると、社員教育、ということは大変に重要ということがわかる。枝葉末節的な技術を教えるのではなく、もっと根本的な「目的を持って動こう」だとか「気を配ろう」とか、そういうことを骨身にしみるまで理解して実践してもらうこと、これが一番大切なことなのだろう。その上で、うちの会社にいることが互いにメリットになると認識してもらえれば、それに越したことはない。

また、逆に言えばワーカーレベルの仕事であれば、本当に割り切って、プログラムにファイルを放り込むがごとく、機械的に使わなければならない。その仕事を投げる相手のキャリアプランまで考えている余地があったらよりコアスタッフに対してその余力を使うべきだし、ワーカーレベルの仕事をやっている人は「おそらく」それで幸せなのだ。そう思わないとやってられない。

うちは会社の規模をさして大きくしたいという欲求はない。だが、それでも会社を動かす、ということは簡単な話ではなく、関係している人の数はいやがおうにもそれなりの人数になる。1人1人の顔や生活や人生まで考えることもこの規模の経営においては重要だと思っているが、範囲をより明確にしてきちんと切り分けることが一番大事、なんだろうなと思う。そして、冒頭に書いたようにそれがストレスにならないこと、これこそが会社を長くやっていくポイントなんじゃないかと思う。そうでなければそのうち嫌になって畳んでしまうに違いない。

新時代インタフェイス考

Posted by ゆのじ on 6月 23rd, 2007

机の上松濤での打ち合わせの後の電車内で、加賀谷氏とおもしろインタフェイスについて語る。脳波などを用いて思考を直接吸い上げることで、キーボードやマウス、ディスプレイといったヒューマンインタフェイスが、ブレインtoコンピュータ、になっていくのではないかといったとりとめのない話だったが、世の中の新しい物は、旧時代では馬鹿にされていた発想だったりする。きれいごとの夢物語はなかなかうまくいかないのだろう。

そんな会話をしている中で、視線入力でウインドウを動かせたらいいよね、という話が出てきた。ウインドウを動かして、ウインドウの中身をスクロールさせたりするだけでいい。少なくともそれが出来ればうちは相当パフォーマンスが上がるはず。

少し説明すると、私が今使っているPC環境は右の写真のような感じなのだが、左側ノートパソコンがメイン、右側ディスプレイは資料表示に使っている。このとき、キーをたたいている間は出来るだけキーボードから手を離したくない。特にThinkPadはトラックポイントというスティック型ポインタがあるせいで余計にそう感じるのだ。もちろん、おとなしくトラックポイントで操作すればいいのだが、トラックポイントは長距離押し続けるにはあまり向いていない。我が儘といえばそれまでだが、そういう細かいストレスは作業にかなり影響する。

とはいえ、右側ディスプレイに出している資料をスクロールさせなければ作業はすすまない。結果、せっかくノッてきたところで手をキーボードから離してマウスで操作するなりを強いられてしまう。そこで視線入力、というわけだ。ちょっと右を向いて視線でウインドウを動かしたり、ウインドウのZオーダーを入れ替えたり、ウインドウ内のコンテンツをスクロール出来たらどれだけ効率がいいだろう。

しかし一般的な視線入力デバイスはこういったニーズよりは障碍者の方のためであったり、ユーザビリティテスト用だったりと目的が違い、単価が安いとは言い難い。少し調べてみると、無料の視線入力ソフト、というものも存在するのだが、これも少し目的が違いそうだ。難しい。

 脳で直接何かとインタフェイスを取れるのはまだしばらく先になるだろうが、何かおもしろいインタフェイスが作ってみたくなった会話であった。

使っているThinkPad T60が「コンピュータのロック」を行ったのち、指紋認証でロック解除しようとすると指紋を認識した後に何も出来なくなる(フリーズというわけではないのだが)という問題が発生していた。

調べてみると、似たような事例をこちらのblogにて見つけることが出来た。曰く、どうもクライアントファイアウォールが悪さをしているらしい。

今の環境ではSymantec Client Firewall(TP T60に標準で入っている物)を使っているのだが、試しにここで「侵入防止」と「ファイアウォール」を無効にしてみたところ、問題が解決する。しかしながら、記載されているtpfnf2.exe(Fn+F2のホットキー処理)とacs.exe(Atheros Configuration Service/無線LAN関連処理) についての制限を解除してみても問題は解決しなかった。

もうしばらく調査してみる必要がありそうだが、ファイアウォールを止めればOKそうだ、というところで今日は終わりにしておく。

2007/06/23追記:

ファイアウォールなしで運用することはセキュリティ上問題がありすぎる。とりあえずファイアウォールは使ったまま、ThinkPad自体を閉じてサスペンドさせる運用で逃げることにする。なぜかコンピュータのロックからは戻れないのにサスペンドからは戻れるのだ。この点は上記blogとは違う状況のように思う。

いずれ近いうちにF-Secure Client Securityに入れ替える予定なので、それまではあきらめることにしよう。fssm32.exeで来ていただいている方、Ver7.10のhotfixを当てれば直るんじゃないかというサポートからの連絡をいただいています。F-Secureさんはなんだか知らないですがやたら対応が早いので、それだけでもおすすめできます。時々fssm32.exeのようなバグを作り込むこともありますが、他社みたいにアンチウイルスソフトがウイルスみたい、な状態にはなりづらいです。