会社を作ってみて1年以上経過した。その間、いろいろと思うところがあったが、一番大きいのは1年くらい会社回すのは、規模さえ問わなければ何とでもなるけど、精神的にストレスにならないように割り切るのは結構大変、ということのような気がする。

私には、「人間誰しも目的やキャリアパスを持っていて、何かがしたくて動いているものだ」という思いこみがどこかにあった。しかし、いざ雇用する側の立場でいろいろ見て話して考えた結果、この考えが万人に当てはまらないということを認識せざるを得ないだろう。いや、このような思いこみに適合する人なんてほとんどいない、ということを認識するべきなのだろう。

目的へ向かって進もうという意欲のない人と仕事をするには、その人に短期的な目的を都度与えてやらなければならない。適切な目的指示がなければ大きな自己改善は望むべくもない。何に気をつけるべきか、空気のように常識だと私が認識していることも一つ一つ教えなければならない。

そういうことを考えてみると、社員教育、ということは大変に重要ということがわかる。枝葉末節的な技術を教えるのではなく、もっと根本的な「目的を持って動こう」だとか「気を配ろう」とか、そういうことを骨身にしみるまで理解して実践してもらうこと、これが一番大切なことなのだろう。その上で、うちの会社にいることが互いにメリットになると認識してもらえれば、それに越したことはない。

また、逆に言えばワーカーレベルの仕事であれば、本当に割り切って、プログラムにファイルを放り込むがごとく、機械的に使わなければならない。その仕事を投げる相手のキャリアプランまで考えている余地があったらよりコアスタッフに対してその余力を使うべきだし、ワーカーレベルの仕事をやっている人は「おそらく」それで幸せなのだ。そう思わないとやってられない。

うちは会社の規模をさして大きくしたいという欲求はない。だが、それでも会社を動かす、ということは簡単な話ではなく、関係している人の数はいやがおうにもそれなりの人数になる。1人1人の顔や生活や人生まで考えることもこの規模の経営においては重要だと思っているが、範囲をより明確にしてきちんと切り分けることが一番大事、なんだろうなと思う。そして、冒頭に書いたようにそれがストレスにならないこと、これこそが会社を長くやっていくポイントなんじゃないかと思う。そうでなければそのうち嫌になって畳んでしまうに違いない。

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