Archive for 2月, 2009

MSP430試す

Posted by ゆのじ on 2月 17th, 2009

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消費電力が低いことが大事な要件となっているものを作るかもしれない、ということでTIのMSP430を使ってみることにした。まずはeZ430-F2013 Development Toolを購入。開発環境は標準のIARか、TI謹製のCCE、AVRでおなじみのICC、QuadravoxのAQ430、後はGNUか、という程度の選択肢があるが、情報収集した限りではコードサイズ4kbの制限を超えなければIARが最強、ということらしい。コードサイズ4kbといってもC由来でないアセンブラ由来の部分は除くと言うことらしい(使い方: Mixing C and Assembler with the MSP430)ので、いくらでも使いでがありそう。全部Cで書きたいという方は30万だか40万だか(もっと?)のライセンスフィーを払うか、他の環境(10万円しない)を買うかするとよさげ。

それと買ってからよく読んで気づいたのが、RTCを持ってる品種があるというのも大きい。外に精度の高い32KiHzの水晶(EPSONトヨコムがこんなのを推奨している模様)をぶら下げて適宜内部容量負荷を調整してやれば、最低消費電力モード(LPM4)で1uAしか食わないで時刻を保持できる。単体RTCは安くないモジュールなので、これだけだってうれしい。

これで、低消費電力ならMSP430、普段使いにAVR、アナログほしけりゃPSoC、高速ディジタルはFPGAとだいぶ使えるマイコンも増えてきた。今後は電源関係(特にバッテリー駆動系)、通信系(Etherはずいぶん簡単になってきたので無線系と2線/3線通信系)を押さえていきたいところ。

告知)TOUCH THE MUSEUM β

Posted by ゆのじ on 2月 9th, 2009

touchthemuseum

暫くハードウェア部門として関わっていたTOUCH THE MUSEUMが今年2/10から2/15までプレオープンとなることになりました。

手前味噌的ですが、一週間足らずの実験としては大変良くできていると思いますので、お時間の取れる方は是非おいでください。

追記@2009/2/15:
おかげさまを持ちまして無事プレオープン期間終了となりました。おいでになった方々にはこの場を借りて御礼申し上げます。まだ未確定ながら、来年度も引き続き改良することが出来ればと思っています。ありがとうございました。

hakuの実力

Posted by ゆのじ on 2月 6th, 2009

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引き続きmini-cnc hakuについて。ここしばらく、仕事の試作品を作るのに使っていた。そこで得たノウハウ。なお、ここに書いてあることを試して何らかの損失があったとしてもこちらはその責任を負わない。試すときは自己責任で。

今回の試作はある程度数を作る必要があって、そうなると1つ1つの切り出しをちんたらやっているわけにもいかない。そこで、mini-cncだと当たり前とされる両面テープでの貼り付けではなく、治具を作って切削ということをやった。完全に理想通りとはいかなかったものの、場所合わせと両面テープの糊剥がし(*)から解放されるだけでもかなり効率が上がる。

だが、それだけでは時間が圧縮できない。次に手をつけたのは最高速度設定(Mach3でいうところのMotor Tuning)。空走区間の速度を倍近い速度に出来るだけで、切削時間は相当圧縮できる、ということで設定を色々詰めてみたのだが、オリジナルマインドではF1200が上限というところ、うちではX,Y軸ともにX1800(Z軸だけは変更せず)で動かしていて今のところ特に問題無く動いている。

さらに、標準では8000rpmの主軸回転数を、オプションのプーリを購入することで11000rpm化した。ここまで変更した結果、今は樹脂(POMやアクリル)相手に0.3mm~0.4mmの切り込みでF900程度というそこそこの切削速度を得ることが出来ている。アクリル相手にF400/0.5mm/8000rpm(@2φ)(=400^3/min)はかなりキビシイ感じがしたが、回転数を上げた結果F900/0.4mm/11000rpm(@2φ)(=720mm^3/min)とかなり切削速度を上げることができた。

なんの保証もない話だが、そもそも組み立て式CNC、保証なんてもとよりどこにもない。遅い遅いと思う前に、パラメータをどんどんいじってみるのがいいのではなかろうか、という話。

しかしここ1週間程度のCNCの総運転距離、NCVCで出る長さをまとめると800m以上になっている(うち切削移動が8割くらい)。購入してまだ2ヶ月足らずだが、買ってからで考えればすでに1000m以上になるだろう。そろそろ本体をオーバーホールしたほうがいいかもしれない。。

(*)普段使っているのは寺岡製作所のNo.7220。東急ハンズで容易に手に入る。これの粘着成分はイソプロパノールだとあまり溶けないがエタノールで簡単に剥がれる。エタノールなら大抵の材料に使えるのでオススメ。