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引き続きmini-cnc hakuについて。ここしばらく、仕事の試作品を作るのに使っていた。そこで得たノウハウ。なお、ここに書いてあることを試して何らかの損失があったとしてもこちらはその責任を負わない。試すときは自己責任で。

今回の試作はある程度数を作る必要があって、そうなると1つ1つの切り出しをちんたらやっているわけにもいかない。そこで、mini-cncだと当たり前とされる両面テープでの貼り付けではなく、治具を作って切削ということをやった。完全に理想通りとはいかなかったものの、場所合わせと両面テープの糊剥がし(*)から解放されるだけでもかなり効率が上がる。

だが、それだけでは時間が圧縮できない。次に手をつけたのは最高速度設定(Mach3でいうところのMotor Tuning)。空走区間の速度を倍近い速度に出来るだけで、切削時間は相当圧縮できる、ということで設定を色々詰めてみたのだが、オリジナルマインドではF1200が上限というところ、うちではX,Y軸ともにX1800(Z軸だけは変更せず)で動かしていて今のところ特に問題無く動いている。

さらに、標準では8000rpmの主軸回転数を、オプションのプーリを購入することで11000rpm化した。ここまで変更した結果、今は樹脂(POMやアクリル)相手に0.3mm~0.4mmの切り込みでF900程度というそこそこの切削速度を得ることが出来ている。アクリル相手にF400/0.5mm/8000rpm(@2φ)(=400^3/min)はかなりキビシイ感じがしたが、回転数を上げた結果F900/0.4mm/11000rpm(@2φ)(=720mm^3/min)とかなり切削速度を上げることができた。

なんの保証もない話だが、そもそも組み立て式CNC、保証なんてもとよりどこにもない。遅い遅いと思う前に、パラメータをどんどんいじってみるのがいいのではなかろうか、という話。

しかしここ1週間程度のCNCの総運転距離、NCVCで出る長さをまとめると800m以上になっている(うち切削移動が8割くらい)。購入してまだ2ヶ月足らずだが、買ってからで考えればすでに1000m以上になるだろう。そろそろ本体をオーバーホールしたほうがいいかもしれない。。

(*)普段使っているのは寺岡製作所のNo.7220。東急ハンズで容易に手に入る。これの粘着成分はイソプロパノールだとあまり溶けないがエタノールで簡単に剥がれる。エタノールなら大抵の材料に使えるのでオススメ。

2 Responses to “hakuの実力”

こんにちは。
HAKUでF1800で運用されてるんですね。
メーカーは一応安全のためにF1000で設定するようにマニュアルで説明してありますけどF1800で特に問題ないようであれば自分F1800にしてみようかと思うのですがどうですかね?(自分で試せばいいんですが><;)
あと樹脂で0.3から0.4mmで剛性持ちますかね?
振動もすごそう出し何より音がすごくないですか?
回転数11000まであげてるのなら切込みを0.1以下にしてF1800で送ったほうが本体にも工具にもやさしいと思うのですがどうでしょうか?
いきなりの書き込みで「?」ばっかですみません。

コメントありがとうございます。

マニュアル的にはあまりおすすめしないことになっていますし、私も自分で試した結果で何ら保証できる数値ではありません。自分で組み立てる機材なので、組み立て精度によってもずいぶん限界が変わるようにも思いますので、試される際には機械の動きをみて設定することをおすすめします。たとえばビビリ音が大きければちょっと遅くするだとか、削りクズがいつもと違う状態で出てきたら危ないだとか。被切削素材や生成された切削パスによっても限界値は全く異なってくると思いますので、一概に問題ないとは言えませんので、安全対策は十分とって試されるようにお願いします。(最悪、折れたエンドミルが猛烈なスピードで飛んで来かねません)

本体や工具に優しい使い方、という観点からすると、hakuの剛性はオモチャにしてはあるほうなので、異常振動が起こらずエンドミルが折れなければ割と大丈夫な気がしています。エンドミルの切れ味が落ちてくると危ないので、繰り返しやるときも一応近くに人がいるような運用でカバーしています。

経験則ですので保証もなにもありませんが、そうやって楽しんでみるのもhakuの使い方かな、と思いますがいかがでしょう。

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