昨日、銀座の呉服屋から電話があった。一月ほど前に仕立てをお願いしていた浴衣が仕上がったとのこと。自宅まで届けましょうか、という申し出を丁重に断って銀座まで出ることにした。

仕立てたのは下の浴衣。表面と裏面が違う柄になっているもので竺仙のもの。竺仙ではこの両面染めはもうやらなくなってしまったということらしく、店の最後の在庫を仕立ててもらった。

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この呉服屋は何の気無しに通りすがっただけだったはずが、今もっている浴衣が臈纈染めであるという話から盛り上がり、ついこの浴衣を買ってしまったところから懇意にしてもらっている。一度本当のサービスをうけたら、そうそうほかの店へは変えられる気がしない。本当のサービスっていうのはそういうものなんだと毎回感じさせられる。

銀座に折角出たので、8/15に閉店してしまうリシャール銀座店にも足を運ぶ。一番大きなパッケージは売り切れていたが、まだいろいろ種類は残っている。閉店セールで50% offになっているものもあるようで、以前購入したときと比べると格段に安い印象だった。もちろんクオリティは以前と変わらず、大変おいしい。これが都内で入手できなくなると思うと、さほど購入していなかったくせに残念に思ってしまう。

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なんだか最後のものを拾いに行った銀座行きになってしまった。時代は流れつつ、品物はなくなる。最後に残るのはサービスなのかもしれない。

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