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jawbone購入

Posted by ゆのじ on 9月 16th, 2008

jawbone

ALIPHというメーカのJawboneというbluetoothヘッドセットがある。ノイズキャンセルの方法として、顎骨(jaw bone)の振動を用いてマイクからの入力を補正するという画期的な手段を用いている。そのため、自分以外の振動源による音を殆どカットし、それでいてスロートマイクに良くある「は行」の音だとかを拾えない問題もない。Wired Visionでも「戦場レベルのノイズキャンセリング」:携帯用ヘッドセット『Jawbone』新バージョン」という触れ込みで記事にされているが、新バージョンになる前から気になっていた。そしてついに購入したので軽いレビューを。

ノイズが本当に消える

このテクノロジの対価としては安いのだろうが、ヘッドセットとしては決して安くはない製品である(国内ではexpansysで購入すると17k円程度)。過去にBluetoothヘッドセットでは幾度となく失敗を繰り返した痛い経験もあり、十分な下調べをしてから買うことにした。そこで見つけたのが下記の映像だ。

これは以前のバージョンのものだが、それでも衝撃的に音が消えている。正直なところ、あまりにもクリアになりすぎていて、これが本当なのか疑念が沸いてきた。特定の想定した通りのロケーションでのみこのような結果になるのではないか、疑いはいくらでもかけられる。結果、最初のバージョンは購入に踏み切るには至らなかった。

買うと決めたきっかけ

そんな中、ついに購入するきっかけとなったのが、アメリカで航空機のメンテナンスエンジニアをしている友人氏から聞いた「ジェットエンジンの試運転をしている真横でも相手にはちょっと風が吹いてるくらいのノイズしか無く聞こえてたよ」という話である。彼の場合は本当にジェットエンジン間近で作業をしているため、それでもノイズが消えるのなら上の映像は本当だろうし、何より人となりを知っている人物からの意見は信頼に値する。それからしばらく後、気づいたらヤフオクで決済している自分に気がつくこととなる。

実物での評価

さて、数日前にモノが届いたので、早速試用してみよう。当然のことながら自宅でジェットエンジン並の騒音が出せるわけがないので、ひとまずテレビの騒音をカットできるか、ということで評価する。方法はシンプルに、テレビの音量を上げて、テレビの直前10cmの位置でjawboneで通話、相手方には別の部屋で普通の携帯で会話してもらう。これをさらに自分と相手を入れ替えて自分でも確認してみた。音の大きさはうるさめの喫茶店(混雑したスターバックスなど)より五月蠅い程度としてみた。

その結果は、すごいの一言に尽きる。これまでの単調な繰り返しノイズだけを除去してくれるノイズキャンセラとは全く違う次元の、上の映像にかなり近いレベルで騒音がカットできている。上の映像ほどクリアにならないのは、おそらく私のjawboneの装着方法に慣れていないことも一因かもしれない。本体中央にある、骨の振動を拾うピックアップがきちんとフィットしていれば、それだけクリアになるのではないかと思う。これならば相当五月蠅い場所であっても、相手方の声を聞き取れるならばこちらの声はクリアに聞こえていると思って間違いなさそうだ。

デザインも秀逸

jawboneの性能はすばらしい。しかしその上さらにパッケージデザインが秀逸なな点も気に入った。例えば本体は樹脂できちんと作られた台座にディスプレイされるようにパッケージ内に納められている。この樹脂はぺらぺらのPETでも目的は達成できるはずなのに、厚みのある樹脂を使うあたりが高級感を感じさせる。電源や換えのイヤパッド類は小さい紙箱に収められているが、この紙箱も日本の携帯電話のACアダプタが入っているような箱より一手間かけてある感じがする。この辺は若干過剰包装的なきらいもあるが、私は気に入った。方向性は違うが、最近のAppleの製品と同じくらい、パッケージにも力が入っているような気さえする。

電源はAC<->USB変換ACアダプタとUSB<->本体アダプタ、という最近の流儀を踏襲したものとなっていて、シーンに合わせた使い分けがしやすくなっている。本体との接続も不安げなくカチリとフィットする。こういう小さいデバイスに無理矢理差し込み式のACアダプタをつなげさせるようなメーカもあるが、この辺はこだわって欲しかったところなので大変うれしい。

要望をあげれば

これだけ完璧なものに要望をあげるとすれば、それはキャリングケースがないことだろう。当然これだけ良くできているものにかっこわるいキャリングケースが付いてきていたりしたらそれだけで興ざめものではあるし、そのせいでパッケージがむやみと大きくなることも嫌ったのかもしれない。想定使用形態として、常時耳にかけておくことを考えているのかもしれない。だが、そこをふまえても本体と同じコンセプトでデザインされたキャリングケースが欲しかった。仕方がないので適当なケースを物色中。

追記:

ちなみにこの後、Jawbone2のデモ動画を見つけたので乗せておく。使用感はこちらのほうが遙かにリアルだ。

追記2:

WiFiとの同時利用の際、問題が起きるケースがあるようだ。周波数帯がおおよそ同じだから起こる問題かもしれないが、Bluetoothは周波数帯をずらして影響を避けるようなデザインになっていたはず。その辺の実装がちょっと違うのかもしれないが、当分困る予定はないので追試していない。ひとまずそんな記述を見つけたのでメモのみ。