節電その後

Posted by ゆのじ on 4月 13th, 2011

震災から1ヶ月が過ぎたが、原子炉に対する動きがあまりにも緩慢すぎて未だ何も解決していない。震災その物は復興へ向かっているが、余震と原子炉で終わった感じがしないまま今に至る。

さて、以前のポストで節電を行っているということを書いたが、その結果が出た。集計期間は奇しくも震災の起きた3/11から4/12の33日間。昨年同時期が621kWhに対して今回は459kWh、なんと162kWh、26%もの削減となった。金額にしておよそ4000円にもなる削減である。正直本当かよという気分で一杯だ。
前のポストではNAS(200W程度、1日4.8kWh)を止めたと書いたが、これは半月で必要になって復活させた。つまり都合約80kWhの削減。それに照明100W(1日8時間程度つけているとして0.8kWh/day)を1ヶ月で26kWhくらいの削減。これだとまだ60kWh程度がわからない。そういえばウォシュレットも落としたので、もしかするとこれが60kWh(=平均約75W/h)くらい消費していたのかもしれない。実は高いのかウォシュレット。

いずれにせよ、かなりの効果で正直びっくりした。諸事情により未だに太陽電池パネルの本格稼働に至っていないので、それが稼働すればもっと夜間でもあかるく低コストに過ごすことができるはず。

次の試練は梅雨の蒸し暑さと夏の暑さ。この対策は早めに考えておかねばならないだろう。

 

余談だがウクライナからガイガー管も手に入れた。小さい物なのでリアルタイムの測定には向かないし古いデッドストック品なので測定にも向かないが、トレンドを測るにはちょうどいい。部屋に置きっぱなしにするような装置に仕立てるべく調整中だ。うまくいきそうなら頒布も考えながら作ることにする。

泥舟に乗るか、或いは平和惚けからの離脱

Posted by ゆのじ on 3月 30th, 2011

大本営発表が続いているが、真実は語られない。真実だとしても真実だと信じるに足りるロジックが明らかに足りていない。そのような話をそのまま素直に信じるわけにはいかない。

先の大戦を思い起こすまでもなく、残念ながら日本という国は未だに大本営発表で国民を都合良く操作できると思い込んでいるフシがある。もちろん、ソーシャルネットワークに代表されるいろいろな草の根活動によって相当な抵抗は出来ているのだろうが、それに流れているコンテンツすら信用に足る物であろうか。

いつまでも煙に巻かれているのは性に合わぬし気づいたら手遅れでは笑うに笑えない。疑心暗鬼のきらいはあるが、個人に降りかかる火の粉は個人でしか把握出来ないほどに国は混乱しているように見える。

本質的には個人が通常の生活を送ることが出来る程度に環境の調整を行うのが国家の一つの役割だと理解しているのだが、それもどうなることか。ひとまずは地震よりは放射線のほうが個々人で簡単に検証できない分だけ簡単に嘘がつける、つまり「海の向こうで敵国に圧勝」というような話を簡単に出来る。その嘘がばれるのは大凡問題が引き返せないレベルに達してからだということは歴史から学ぶまでもない。対策は考えてみたものの、ここについてだけは自分である程度状況を把握すべく色々と手配することにした。
正直こういったコストは個人で払うべきコストではなかろうとも思うのだが、いざとなればかなり最後まで救済されないターゲットになるだろうマジョリティに属している以上、仕方のない経費とも言える。

ただ、あまり悲観する物でもない。これまで、この行き詰まった日本がどうにかなるには戦争に巻き込まれるしかないか、と思っていたのが、割とこの災害でもどうにかなるのでは、1つのリセットになったのではと感じるのだ。

これをバネに、新しい時代が動くことを切に願う。いつまでも古い時代を引きずっているわけにもいかないし、ここでこそ関東大震災後に流行った「この際だから」という言葉を復活させて色々なものをリセットして作り直すべきなのだ。

個人的にもこの震災直後はぼんやりとしていたが、やっと目が覚めた。停滞せず、色々と新しいことを始めたい。

千年に一度の大災害

Posted by ゆのじ on 3月 16th, 2011

千年に一度の規模の大地震がよもや自分の生きているタイミングで発生するとは思わなかったが、被災者の方が1人でも無事生き残れることを祈ってやまない。

幸いなことに自分の親族の連絡が付く範囲では人的被害はなかったが、ここまで大きい災害には普段の備えも何もない。いくら耐震基準をクリアしていても、あの規模の大津波に耐えうる設計の家など作れない。ただただ唖然とするばかりである。

とはいえ唖然としていても何もかわらない。ひとまず我が家では下記の対策をとることにして、翌日より実施中である。

*節電

普段であれば24/365で動作させているNASをシャットダウン。いつまでもシャットダウンしておくわけにもいかないのでゆくゆく方策を考えるが、HDDが12本ほど入っている上、DualPentiumDなので、だいぶ(~200W近く?)違うはず。

天井灯を使わず局所照明のみに。普段なら20W蛍光管が2部屋で5本~はついているものをOFFに。手元灯20W+LED6Wの合計26Wで実はなんとかなってしまう。

テレビをiPad+ustに。うちのテレビは37inchの液晶なので今日においてはたいして大きくないテレビなのだが、それでも100Wからの電気は消費する。NHKの英断によりustreamでNHKが見られるので、ustreamが落ちていないかぎりはこちらで見るようにしている。

これで合計でtyp300W、max400W程度の消費電力を削減出来ているはずだ。

*電力確保

某所に太陽光パネルと太陽光バッテリ充電装置と鉛蓄電池を発注、おそらく明日くらいには届くはず。これとLEDと組み合わせれば、リビングの間接照明はこれだけで間に合う計算になる。関連回路は追って作ってしまうつもり。

乾電池はeneloopのカラフルなものが出たときに大量に買った物があるので今のところ困っていないが、古いラジオなど単三以外の電池を要求する物に閉口する。いずれ落ち着いた段階で単三を単二・単一として使えるアダプタを追加で買ってくる。

さらに幸いなことに、先日UPSをリプレイスしたのだが、古いUPS(1400VA/負荷が大きいと維持しきれない)が捨てるに捨てられず置いてあった。これの後ろにLED用の電源をぶらさげることで、ある程度の時間であれば明かりや100V電源を確保出来る。

*食糧確保

食料も確保せねば、と頭をよぎったが、そもそもうちは以前から日常的に備蓄をしているので、残量確認をしたのみ。熱源も昨年末にカセットガスボンベを一箱(48本)買っておいたのでまだ在庫はある。米もパスタも小麦粉も非常食もあるので、2週間くらいまでの籠城はギリギリなんとかなるだろう。

水の確保が厳しいところではあるが、うちは風呂桶を水桶として使うようにして対処している。万が一のときはそこから水を取る。

*安全確保

何の偶然かわからないが、先日うっかり買ってしまっただいぶ高価な懐中電灯が、震災の起こったその日の朝に届いていた。これを常に携帯するようにして、いつでも動ける様にしている。

さらに、CR2032電池をスルーホールのLEDの端子で挟んでテープで巻いただけ、の簡易照明を廊下に設置。最低限の常夜灯を確保した。

 

さて、これだけやっても不安が多く残る。福島の原子力発電所は未だにうまくシャットダウン出来ていないし、地震はあちこちに飛び火して東京湾震源の揺れすら起こっている。数ヶ月は関東でも緊急体制のままいる必要があるだろうし、数年以上のスパンにおいて節電は必須になる。大規模な被害が出ていないエリアの人間であっても精神力をすり減らさない様にしたい。

ついでといってはなんだけど、ただ転ぶだけでは脳がない。ここでしっかり踏ん張って、消費電力が少ない生活にシフトしたり、新しいモノを作っていったり、そういうことが大事なんではないかと思う。「アタリマエ」をひっくり返された今だからこそ、再定義出来る「アタリマエ」があるはずなのだ。