BTS(Bug Tracking System)のお話。うちの場合はクライアントにもBTSを使わせたりする都合上、一般的なシステム屋ともどこともちょっとずれているかもしれないが、存在しない銀の玉に近づくべく比較検討をしている。今回はそんな話。

BTS色々

BTSは色々あるが、昔「影舞」を使ってあまりの遅さに悶絶(その頃のPCは遅かった・・)し、Tracを使って管理の煩雑さに力尽き(対象顧客ごとにユーザ作ったり権限作ったり・・・)した。そして今はredMineに統合して一応一段落を見ているのだが、まだかなり不満がある。

redMineに手を加えてなおしたい

redMineのユーザ管理機能、プロジェクト管理機能は非常に良くできていて実はここにはほとんど文句がない。完璧だと言っても良さそうだ。だが、ワークフロー管理となるとこれが微妙。redMineのワークフローは、ワークフローといいつつ結局遷移先を制限するだけの機能しか無い。社内やわかっている人だけで使うのならばいいが、クライアントまで巻き込むうちのやり方だとこれはちょっと(ちょっとどころではなく)いただけない。客は「新規」のチケットを作り、「完了」のチケットを目視確認して「フィードバック」ないし「終了」へ落とすことだけやって欲しい。作る側は「新規」のチケットの担当者を自分にかえて、作業して、コミット時に"fixes #10"とか書いたら作業が終わるように(つまり勝手にチケットステータスが「完了」になってオーナーが起票者に変わるように)して欲しいのに、これが出来ない。ここはsvnとの連係機能に関わる部分で、ちょっとパッチを書けばどうにかなりそうな気もしている。追々いじる予定。

だが一番困っているのは、大量チケットの投下の煩雑さと、チケットの入れ子構造(大項目/中項目/小項目とか)の構造化ができない点。ちゃんとした理想的なアジャイルだのXPだの、機能単位モジュール単位できれいに運用出来ているプロジェクトであればいいのかもしれない。だが、うちは顧客から出てくる細かいバグの管理もしないといけないし、そういう煩雑なモノはredMineさんに全部処理して欲しい。ニーズは単純で、Excelで作るようなよくある「進捗確認表」的なものをシステム化してくれればわりとそれで事足りる。100個のチケットを投下したいときに、チケットを書くコスト以上のコストは極力かけさせないでほしい、ということ。もうこの辺は作っている思想が違いすぎるのかもしれない。

作る側と使う側の架け橋になるようなBTSが欲しい

ぶっちゃけてしまえば、正直プログラム開発手法はどうでもいい。もちろん興味を持ってずっと知識を取り込み続けている分野ではあるが、それと実務とは話が別だ。だからそういう手法に基づいたBTSというものはどうも体になじまない。それよりは、こっちが作っているものの状況が使う側にきちんと伝わって、使う側で出た問題がきちんとフィードバックされること、それをなおしたらきちんと確認してもらえること、そういうコミュニケーションツールとしてのBTSが欲しいと思う。

この業界、無いものは作れと言う。redMineをなんとか使えるように自分やクライアントを教育して、それでも駄目なら作るしかないのかもしれない。

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