ウクライナから着荷。これも割と電子工作をやる方の間ではよく使われるSBM-20というちょっと長めの管。硬β線とγ線に感度があるとのこと。
ひとまず先日入手したランタンマントルを線源として、周辺回路は最低限、放電はAMラジオに入るノイズ(プチプチプチっという音。それ以外は関係ない電波)で検知という手抜き検証をしてみた。かけている電圧は仕様通り。
このランタンマントル、ある人の測定によれば密着させて0.6uSv/h程度の放射線がでているらしいが、聞いてもらえばわかるとおりかなりバリバリ鳴る。これの倍ほど感度がいい管も同時に入手したのだが、福島方面で使うには感が良すぎて寿命が心配になるが、ハロゲンでクエンチしている管なら10^10オーダー程度の寿命はあるらしい。
ガイガー管は一定以上の放射線で何も反応がなくなる窒息現象が起こるが、その直前でも1つパルスが入ったら一定の不感時間が発生する(参考)。ざっくり10^-4秒程度とあるのでその程度とすると、最大にカウントしている状態をキープしても10^6秒程度、11.5日くらいは連続でカウントし続けていられる。そんな状況に11日留置することもなかろうから、普通は寿命は考えずとも良かろう(*)。
(*)当然年単位で放射線の強い環境に置いたりするなら色々考えねばならないだろうが。
しかしまぁここまで色々試したところで言うのもなんだが、正直Svやらに直して表示してやるのは意味がないという結論に達しつつある。CPMだって気休めにすらならないんじゃなかろうか。線源からの距離やら核種やらバックグラウンドの線量やら量子力学的な確率やら、考えていけば数字はほぼ意味がない。
こういった簡易的な物で意味があるのは、センサを同じ状態に留置した上で「増えたか」「減ったか」のトレンドを知ることだけなのだろうなと思う。そこそこのお値段の個人線量計であっても、「平常時より多いのか、何倍くらいか」だけしかあてにならない。くれぐれもホウレンソウにガイガー管を当てて多い少ないで議論しないで欲しいなぁと思う。
そんなことで、作るのはおそらく家庭のどこかに留置するタイプの装置になるだろう。
ちょっとここのところプロダクトを作るということを真面目に考えないといかんと思っているところ、それも含めてちゃんと物にしたい。