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後出しで「ああ、やっぱり」というのは簡単だが、今回の某健康油の件は本当に「ああ、やっぱり」という印象だった。
ばっさり言ってしまえば、その摂取しようとしているものは油脂なのだ。カロリーが高いから、それによって生存できる時間が延びるからこそ、人間は「うまい」と感じる。砂糖も然り。それを、うまさだけ残して(一度食べたがとてもじゃないがうまいとは感じなかったが)カロリーを減らそう、それどころか体についた脂まで落とそう、などというのがすでに何かおかしい。
太りたくなければ適度に運動すればいいし、運動出来ないなら食べる量を減らせばいい。ただそれだけのものなのに楽をしようとするからそうなるのだ(*)。怒っている人の、「食品会社はもっと十二分に検査をしてから商品化せよ」という気持ちはわからなくはない。だが、検査工程が増えれば増えるほどコストは上がる。だが、商品をもっと安くという要求をしたのは顧客だ。さらにいえば、その油を選ばない、という選択肢もあったのだ。危ない油を選択した側にも責任がないとはいえないだろう。
「うまい話には裏がある」という格言を思い出すといい。特に食品は長い蓄積によって体に影響を及ぼす物が多い。代謝や体内での化学変化、細菌による影響などわかっていないことも多く、時間と人数によるプルーフによって「枯れた」状態になるのを待つことしか、安心を得る手段はないのだ。
そういう意味では、遺伝子組み換えに嫌悪感を抱く人は多いのに某健康油を信じるような人は少なくないのが個人的には大変気持ちが悪いところ。どちらもまだ出てきて大した時間はすぎておらず、プルーフされたとは言えないはず。それなのに遺伝子組み換えが嫌いで某健康油は信用できそう、というような人は相当メディアに洗脳されているのだろう。もし首の上に乗っているのが頭脳であるならば、きちんと使ってやった方がいい。特保なんてものがついていたって、よしんば国が何らかの保障をしてくれる運びになったとしても、何かあったら過ぎた過去は戻らない。
しかし、健康系アーリーアダプターな人によって我々健康系安定待ちな人が安心を得るという面もあるのだな。命を張ってトライするなんてありがたいことこの上ないのだよなー。いやあ、ありがたいありがたい。
(*)近隣から突っ込みが入る前に言っておくと、私はうまい物をくって運動をしないので若干ふくよかなのは自覚している。だが、気持ち悪いものを食ってまで痩せるくらいなら牡蠣30個くらい食って食あたりで痩せたい所存w