G-LEX終了のお知らせ

Posted by ゆのじ on 9月 17th, 2008

唐突にG-LEXがサービス廃止するとのメールが入った。契約してからまだ20日程度しかたっていないのにこれは痛い。メールによると、2008/10/1に発着信が不可能になり、2008/10/24にはG-LEX側で保持している情報がすべて消去されるらしい。この手のインフラ系の業者が半月もバッファを持たずにサービスを止めるというのはただごとではない。何があったんだろうか。電気通信事業者としても許されるのかどうかわからないが、駄目なんじゃないかという気もする。

いずれにせよ自宅内IP電話化構想はこれにより一時ペンディング、再設計せざるを得なくなった。ひかり電話は内側は自営扱いだし、そちらに移行することを検討しようかと思う。

引き続き面倒。

jawbone購入

Posted by ゆのじ on 9月 16th, 2008

jawbone

ALIPHというメーカのJawboneというbluetoothヘッドセットがある。ノイズキャンセルの方法として、顎骨(jaw bone)の振動を用いてマイクからの入力を補正するという画期的な手段を用いている。そのため、自分以外の振動源による音を殆どカットし、それでいてスロートマイクに良くある「は行」の音だとかを拾えない問題もない。Wired Visionでも「戦場レベルのノイズキャンセリング」:携帯用ヘッドセット『Jawbone』新バージョン」という触れ込みで記事にされているが、新バージョンになる前から気になっていた。そしてついに購入したので軽いレビューを。

ノイズが本当に消える

このテクノロジの対価としては安いのだろうが、ヘッドセットとしては決して安くはない製品である(国内ではexpansysで購入すると17k円程度)。過去にBluetoothヘッドセットでは幾度となく失敗を繰り返した痛い経験もあり、十分な下調べをしてから買うことにした。そこで見つけたのが下記の映像だ。

これは以前のバージョンのものだが、それでも衝撃的に音が消えている。正直なところ、あまりにもクリアになりすぎていて、これが本当なのか疑念が沸いてきた。特定の想定した通りのロケーションでのみこのような結果になるのではないか、疑いはいくらでもかけられる。結果、最初のバージョンは購入に踏み切るには至らなかった。

買うと決めたきっかけ

そんな中、ついに購入するきっかけとなったのが、アメリカで航空機のメンテナンスエンジニアをしている友人氏から聞いた「ジェットエンジンの試運転をしている真横でも相手にはちょっと風が吹いてるくらいのノイズしか無く聞こえてたよ」という話である。彼の場合は本当にジェットエンジン間近で作業をしているため、それでもノイズが消えるのなら上の映像は本当だろうし、何より人となりを知っている人物からの意見は信頼に値する。それからしばらく後、気づいたらヤフオクで決済している自分に気がつくこととなる。

実物での評価

さて、数日前にモノが届いたので、早速試用してみよう。当然のことながら自宅でジェットエンジン並の騒音が出せるわけがないので、ひとまずテレビの騒音をカットできるか、ということで評価する。方法はシンプルに、テレビの音量を上げて、テレビの直前10cmの位置でjawboneで通話、相手方には別の部屋で普通の携帯で会話してもらう。これをさらに自分と相手を入れ替えて自分でも確認してみた。音の大きさはうるさめの喫茶店(混雑したスターバックスなど)より五月蠅い程度としてみた。

その結果は、すごいの一言に尽きる。これまでの単調な繰り返しノイズだけを除去してくれるノイズキャンセラとは全く違う次元の、上の映像にかなり近いレベルで騒音がカットできている。上の映像ほどクリアにならないのは、おそらく私のjawboneの装着方法に慣れていないことも一因かもしれない。本体中央にある、骨の振動を拾うピックアップがきちんとフィットしていれば、それだけクリアになるのではないかと思う。これならば相当五月蠅い場所であっても、相手方の声を聞き取れるならばこちらの声はクリアに聞こえていると思って間違いなさそうだ。

デザインも秀逸

jawboneの性能はすばらしい。しかしその上さらにパッケージデザインが秀逸なな点も気に入った。例えば本体は樹脂できちんと作られた台座にディスプレイされるようにパッケージ内に納められている。この樹脂はぺらぺらのPETでも目的は達成できるはずなのに、厚みのある樹脂を使うあたりが高級感を感じさせる。電源や換えのイヤパッド類は小さい紙箱に収められているが、この紙箱も日本の携帯電話のACアダプタが入っているような箱より一手間かけてある感じがする。この辺は若干過剰包装的なきらいもあるが、私は気に入った。方向性は違うが、最近のAppleの製品と同じくらい、パッケージにも力が入っているような気さえする。

電源はAC<->USB変換ACアダプタとUSB<->本体アダプタ、という最近の流儀を踏襲したものとなっていて、シーンに合わせた使い分けがしやすくなっている。本体との接続も不安げなくカチリとフィットする。こういう小さいデバイスに無理矢理差し込み式のACアダプタをつなげさせるようなメーカもあるが、この辺はこだわって欲しかったところなので大変うれしい。

要望をあげれば

これだけ完璧なものに要望をあげるとすれば、それはキャリングケースがないことだろう。当然これだけ良くできているものにかっこわるいキャリングケースが付いてきていたりしたらそれだけで興ざめものではあるし、そのせいでパッケージがむやみと大きくなることも嫌ったのかもしれない。想定使用形態として、常時耳にかけておくことを考えているのかもしれない。だが、そこをふまえても本体と同じコンセプトでデザインされたキャリングケースが欲しかった。仕方がないので適当なケースを物色中。

追記:

ちなみにこの後、Jawbone2のデモ動画を見つけたので乗せておく。使用感はこちらのほうが遙かにリアルだ。

追記2:

WiFiとの同時利用の際、問題が起きるケースがあるようだ。周波数帯がおおよそ同じだから起こる問題かもしれないが、Bluetoothは周波数帯をずらして影響を避けるようなデザインになっていたはず。その辺の実装がちょっと違うのかもしれないが、当分困る予定はないので追試していない。ひとまずそんな記述を見つけたのでメモのみ。

BTSと運用

Posted by ゆのじ on 9月 10th, 2008

BTS(Bug Tracking System)のお話。うちの場合はクライアントにもBTSを使わせたりする都合上、一般的なシステム屋ともどこともちょっとずれているかもしれないが、存在しない銀の玉に近づくべく比較検討をしている。今回はそんな話。

BTS色々

BTSは色々あるが、昔「影舞」を使ってあまりの遅さに悶絶(その頃のPCは遅かった・・)し、Tracを使って管理の煩雑さに力尽き(対象顧客ごとにユーザ作ったり権限作ったり・・・)した。そして今はredMineに統合して一応一段落を見ているのだが、まだかなり不満がある。

redMineに手を加えてなおしたい

redMineのユーザ管理機能、プロジェクト管理機能は非常に良くできていて実はここにはほとんど文句がない。完璧だと言っても良さそうだ。だが、ワークフロー管理となるとこれが微妙。redMineのワークフローは、ワークフローといいつつ結局遷移先を制限するだけの機能しか無い。社内やわかっている人だけで使うのならばいいが、クライアントまで巻き込むうちのやり方だとこれはちょっと(ちょっとどころではなく)いただけない。客は「新規」のチケットを作り、「完了」のチケットを目視確認して「フィードバック」ないし「終了」へ落とすことだけやって欲しい。作る側は「新規」のチケットの担当者を自分にかえて、作業して、コミット時に"fixes #10"とか書いたら作業が終わるように(つまり勝手にチケットステータスが「完了」になってオーナーが起票者に変わるように)して欲しいのに、これが出来ない。ここはsvnとの連係機能に関わる部分で、ちょっとパッチを書けばどうにかなりそうな気もしている。追々いじる予定。

だが一番困っているのは、大量チケットの投下の煩雑さと、チケットの入れ子構造(大項目/中項目/小項目とか)の構造化ができない点。ちゃんとした理想的なアジャイルだのXPだの、機能単位モジュール単位できれいに運用出来ているプロジェクトであればいいのかもしれない。だが、うちは顧客から出てくる細かいバグの管理もしないといけないし、そういう煩雑なモノはredMineさんに全部処理して欲しい。ニーズは単純で、Excelで作るようなよくある「進捗確認表」的なものをシステム化してくれればわりとそれで事足りる。100個のチケットを投下したいときに、チケットを書くコスト以上のコストは極力かけさせないでほしい、ということ。もうこの辺は作っている思想が違いすぎるのかもしれない。

作る側と使う側の架け橋になるようなBTSが欲しい

ぶっちゃけてしまえば、正直プログラム開発手法はどうでもいい。もちろん興味を持ってずっと知識を取り込み続けている分野ではあるが、それと実務とは話が別だ。だからそういう手法に基づいたBTSというものはどうも体になじまない。それよりは、こっちが作っているものの状況が使う側にきちんと伝わって、使う側で出た問題がきちんとフィードバックされること、それをなおしたらきちんと確認してもらえること、そういうコミュニケーションツールとしてのBTSが欲しいと思う。

この業界、無いものは作れと言う。redMineをなんとか使えるように自分やクライアントを教育して、それでも駄目なら作るしかないのかもしれない。