久しぶりに酷い目にあった話。
いつものように、客先へWindowsからPPTP接続してVMWare上のFedora9からソースコードを同期しようとしたときのこと。これまで殆どブルースクリーンで落ちたことなどないThinkPad T60が突然青画面で止まったのである。画面には、DRIVER IRQL NOT LESS OR EQUALの文字が。ちょうど作業の確認直前であったこともあってパニックである。
とにかく再起動し、もう一度試して見るもブルースクリーン。さらにだめ押しでもう一度試すもやはり駄目。三度試して駄目だったので、最悪OSの入れ直しかと思ったのだが、PPTPの接続設定を確認して最低限まで削ってみようと思い立った。そして項目を1つずつ見ていくと、ネットワークのタブに”TVT Packet Filter”の文字が。調べてみると、IBMのRescue and Recovery(以下RnR)に付属のソフトウェアらしい。ここで、昨日ThinkVantage System updateでRnRを3.xから4.0にアップデートしたことを思い出した。
検索結果をもう少しなめていくと、ThinkPad Clubのこの記事にヒットした。曰く、RnR4.1を導入するとダイアルアップ時にブルースクリーンになるとのこと。殆ど状況が同じで、PPTPも内部的にはモデム扱いのはず。この問題は、上記TVT Packet Filterが腐っているせいでブルースクリーンになるとのことで、TVT Packet Filterをアンインストールすればいいらしい。
早速作業。コマンドプロンプトを出して、
C:\Program Files\Common Files\Lenovo\pfdinst netsvcinst /remove /cid:"lgl_tvtpktfiltermp" netsvcinst /remove /cid:"lgl_tvtpktfilter"
これだけ。再起動も必要ない。これで問題は解決したのであった。。貴重な朝の数時間をどうしてくれる。。
しかし、IBMからLenovoになってからソフトウェアのQAがものすごく甘くなったように思う。ThinkPadは昔(といっても新品で買ったのはTP535Xが初)から使っているが、その丈夫さやビジネスを強く意識した特徴付けや英語キーボードに簡単に付け替えられる点など、他のPCは選びようがない特徴があった。そして、ThinkPadの中位以上の機種を選んでおけば概ね間違いない、と言えるだけの信頼がIBM ThinkPadというブランドには存在した。不要なソフトはユーティリティでさえ最低限に抑える、というポリシーも良かった。おまけの(といいつつ広告費を取って飯の種にしている)バンドルソフトがてんこ盛りの他社PCなど玩具にしか見えなかった。
TrackPointという独特なインタフェイスに加え、キーボードの良さ、ユーザ(メンテナンス担当員)が簡単に交換できる部品の多いメンテナンス性の良さ、その部品の部品単位での入手性の良さ、どれをとってもThinkPadは捨てがたい魅力に溢れている。他社に乗り換えなど今も考えられない。IBMに代わり今の母体となったLenovoには、そのThinkPadとしてのブランドをもう一度認識した上でクオリティの高いPCを出し続けて欲しいと思う。