P板.com意外やすごく細かい

Posted by ゆのじ on 2月 23rd, 2010

ある案件のためにP板.comに基板を発注したのだが、いくつかミスが見つかった。そのミスは追って直すとして、1つシルクの書き換え忘れをしてしまったものが見つかった。これだ。

IMG_3592

大きな文字のなかに、IC5、というシルクが残ってしまっている。

うちはこの手のものはEagleを使っているのだが、プロパティを見るとProportionalの16milを使っていた。Proportionalは太さが指定できない(指定しても意味がない)のと、P板側でVectorに置き換えられている模様。仮にVectorの16mil 10%程度だとすると高さは16milだから0.4mm程度、線幅は1.6mil、40um程度ということになる。公式には太さ0.127mm(5mil)、高さ1.0mmが下限だから、スペックを軽く越えている。

もちろん、これを常にクリアできると思って発注するのは間違いではあるが、これでも通るという安心は大きい。P板、少々高いなと思っていたのだが、こういう精度の高さを考えるともの凄い安いんではないか、そう思った日であった。

 

追記:
ちなみに「韓国工場」の5日コースを使った。同じ工場でもラインが違ったりコンディションが違えば結果は違うだろうし、別の工場ではもっと違うだろう。ただ、こういう結果が出ることがあるということだけは参考になるはず。

買っている本と興味の傾向

Posted by ゆのじ on 2月 16th, 2010

はけの森美術館併設のオーブン・ミトン・カフェで。本文とは関係ありませんw

自分の買っている本を見ると、客観的に自分の傾向を観測できるような気がしている。ちょっと最近買った本を思い出してみると、北欧系の本が結構一杯(今度行く関係で買った)、電子回路系の本も色々(これは仕事で必要になった)、デザイン系の本数冊、機械系の本を数冊。
書店に行っても見るのは専らデザイン本(How To系の本はほとんど見ない)とか建築設計系の本だとか。ちょっと前には結構な量を買っていたビジネス書だとかプログラム系の本だとかはほぼ買わなくなった。

どうも、物を作りたいという興味は、ソフトウェアからハードウェアに移り、より手に取ってわかるものを作りたくなっているようだ。元々長く長く使える物を作りたいと思っていたので、それに近づいているともいえるかもしれない。より人が触れる物へと思考がシフトしている。

ただ、ハードウェアといっても私が作るのはもっぱらディジタル回路。そこに魂を吹き込むにはソフトウェアを書かなければならない。表面ばっかり追っている簡単言語ではなくて、ハードウェアをビシバシ叩いたり、汎用OSを使うにしてもドライバを書いたりということはいずれ本気でやらねばいけない。

興味は表層と深層の両極にわかれていく。

偉そうな言葉で発言者を縛れ

Posted by ゆのじ on 2月 5th, 2010

PENTAX auto110

偉そうに「だ・である」調で駄文を書き散らしている私ではあるが、なるべく偉そうな上から目線の発言は避けたいと思ってきた。それは、そもそも私自身が上から目線で語るほどのものを持っていると思ってはいないし、そういう言い方をしてしまうと視野が狭まる気がしていたからなのだろう。

だが、最近は少し偉そうな言葉を吐いてもいいのではないかという気がしてきている。といっても誰かに上から目線で物を言うわけではなくて、自分はこういう人間でこういうことをしているのである、マル。というようなことを言った方がいいのではないかということだ。こういう事を言ってしまうと、それは自分自身の言葉で自分自身を縛ることになるし、前段で書いたように視野が狭まる怖れもある。だが、広すぎる視野を持ちながら破綻させないことは至難の業、私の場合いささか破綻してしまっている。そこを持ち直すためにも、まずとっかかりを作ることが必要なのではないか、そういうことを考えたわけだ。

視野が広がりすぎという話だと、集中力も些か不足してしまっている。ちょうど、ゆっくりと動きながら高速でこなす、一流の研究者の Doing リストという記事を読んだばかりなので、ToDoを書き出すフェーズと作業を行うフェーズを明確に分離して、余計なことに気を取られないようにしてみているが、思いの外うまく働いている。時間も予算も集中力も売り切れ気味な今、せめて発散してしまいがちな意志を道具の力で集約させてみるのも悪くない。

 

余談。写真はPENTAX auto110という古い古いカメラ。友人のO氏に一時貸していただいているもの。すでに110フィルムは全てのメーカーで製造終了してしまったようなので、慌ててフィルムを買いあさっているところである。良いカメラなのだが、コンデジが悪くない今、すでに出番は失われているのかもしれない。
だが、110フィルムのような超小規模でなおかつそれなりにファンがいて固定ニーズが見えそうな(110が実際そうなのかは全然調べていないけれど)市場に、元々より若干高い、程度で商品を流せるようなことが出来ないのだろうか、とか思うこの頃。製造現場まで考えるとそんな甘い話じゃなくて1桁も2桁も値段が変わるだろうな、とは思うのだけど、知恵でどうにかならんものか。
知恵を金に換える錬金術師の私としては、長期的に考えていきたい分野の1つである。